厚労省は3年に1度行う患者調査において、2020年の精神疾患の治療を受けている人は日本国民の20人に1人に当たる600万人を越え、増加する一方だとしています。
また、精神疾患の一部である発達障害の潜在的なグレーのレベルを含めると、10%とも言われています。
この原因は、小児から無意味に行われているワクチンの影響が大きく関与されているようですが、表向きでは原因不明とされています。治療を担う精神医療は世界的に行き詰まっていて、動物や細胞を用いた長年の生物学的研究の甲斐もなく、有効な検査法すら見つかっていません。
あり得ないことに、どの精神疾患なのかを判断する診断基準も曖昧で、過剰診断や誤診とみられる被害が絶えません。頼みの綱である向精神薬も偽薬(プラセボー)との効果の差が出にくく、副作用の方が大きいことが珍しくありません。
ハーバード大学科学史学科教授のアン・ハリントンさんは著書「マインド・フィクサー 精神疾患の原因はどこにあるのか?」(金剛出版)の中で、「近年、製薬企業の多くは儲けを生み出す新たな向精神薬が生まれる見込みは小さいと判断し、精神科領域から逃げ出しており、生物学的精神医学の権威を頼りに作成された診断マニュアルは、部外者だけでなく、このマニュアル策定に従事していた関係者たちからも攻撃を受けている有様だ」と現状を端的に記しています。
認知行動療法を日本に広めた大野裕さんは「米国精神医学会では、バイオマーカー(特定のタンパク質の血中濃度など、診断に役立つ生物学的指標)に基づく新たな診断基準を作る試みを続けてきました。これが成功すれば、診断のみならず薬物療法も進歩するはずです。しかし、いつまで経っても成功せず、バイオマーカーすらも見つからず、科学性に欠ける診断基準への批判が高まってきたのです」と語っています。
世界精神保健連盟理事長を務める秋山剛さんは「現代の診断基準では治療方針を立てられないと明言する精神科医が海外では増えていて、私もそのように思います。診断はある程度のくくりにはなりますが、虐待やいじめが背景にあるトラウマとか、家族関係の問題とか、軽度の発達障害の問題とか、注意を払うべき要因が他にたくさんあり、これらをきちんと調べないと最適な治療方針を立てられません。生物学的な研究は大事ですが、患者さんとしっかり向き合う視点を失ったら精神医療は成り立ちません。」と指摘しています。
このように現在の精神医療は、診断基準もなく、副作用の害が大きくエビデンスの乏しい薬物療法を主としている限り限界を迎えています。それでしたら、エビデンスは乏しいものの結果を出している自然療法を主とする方をファーストチョイスに値するでしょう。ワクチンを辞めて、マッチポンプのようになっている構造を変えて行くだけでも多くの人々を救えるでしょう。
(参)心の病気はどう治す?