スマホでYouTube、ついつい寝不足なんて、今どきのあるあるですね。
朝寝起きが悪かったり、日中ぼ~っとしたりするけど、健康診断では特に引っかからないですし、仕事も普通にこなせています。
睡眠不足が当たり前になっている人は、本当に大勢いますね。
事実、日本人の睡眠不足は深刻で、経済協力開発機構(OECD)30カ国中日本はワースト1(2019年)です。睡眠時間は6時間22分ほどと世界平均よりも61分も短いのです。さらに、年間で毎日の平均睡眠時間が6時間未満の人の割合は、男性36.1%、女性39.6%。性・年齢階級別では、男性の30~50代、女性の40~60代では4割を超えているのです(平成30年国民健康・栄養調査)。そして、日本人の約4割が睡眠不足であり、健康的な睡眠がとれている人は、3~4人に1人しかいないのです。
不眠は加齢とともに増加し、60歳以上では約3人に1人が睡眠の問題で悩んでいます。また、日本人の14人に1人が睡眠薬を服用しているのです。
ここで、ほとんどの睡眠研究で「6時間以下」とそれ以上の群で比較研究していて、「6時間以下」の群で大きな健康の害があらわれるので、「睡眠時間6時間以下」の人を「睡眠不足」とします。ちなみに「睡眠障害」とは、眠りたいけど眠れない状態で、日中の眠気や仕事のパフォーマンスの低下をきたしています。また「睡眠負債」とは、睡眠不足が続くことにより、認知機能の低下や健康へのマイナス効果が蓄積された状態を言います。
また、ショートスリーパーは特別な遺伝子の突然変異を持っている人で、10万人に4人ほどなのです。
では、睡眠不足(睡眠時間6時間以下)はどのような害があるのでしょうか。大きく以下の3つです。
- 寿命が短縮、死亡率は5倍
- 仕事のパフォーマンスの低下、集中力・注意力・判断力・感情コントロールなどの脳機能が低下
- 肥満(通常より4倍太りやすい)、食欲増進ホルモンが増加
楽しみたいためについつい寝る時間が遅くなり、結果睡眠時間が短くなり、実はそれで寿命を削ってしまうのです。しかも、死亡率5倍です。脳卒中4倍、心筋梗塞3倍、認知症5倍、そして日本人の死亡原因第1位のがんは6倍です。「寝る間も惜しんで、働き続けていたんです」と頑張ってきていたがんの方が多いのもうなずけます。
睡眠を削ることは命を削ることなのです。ですから、しっかり睡眠はとりましょう。
早く寝て早く置きましょう。朝活の効用は以前ご紹介しましたが、睡眠不足になっては元も子もないので、寝る時間をきちんと決めてしっかり睡眠を取っていきましょう。
(参)ブレインメンタル強化大全