これは、倫理法人会の「万人幸福の栞」の17カ条の第1カ条の教えです。
「光陰矢の如し」という言葉があります。今という瞬間は、あっという間に過ぎ、取り戻せません。『今日はまたとめぐって来ない。昨日は過ぎ去った今日であり、明日は近づく今日である。今日の外に人生はない。人の一生は、今日の連続(つづき)である。』
今日、今という一瞬を失うとさまざまなものを失います。「時は金なり」と言いますが、お金だけではありません。お金は取り戻せますが、チャンスはもう戻らないかもしれません。人との縁も一瞬です。
そして、その一瞬の連続である一日をどのように過ごすのかということに成功の秘訣や健康の秘法があるのです。
ぐずぐず、だらだらしている人は、皆「今」をとりにがす人です。
「気づいた時、気軽に、喜んでさっと処理する。」「気づくと同時に行う。」目的を常に意識して持っていると、その一瞬に気づきます。
私も30年間、「医療を通して縁ある人を幸せにしたい」とコツコツ努力し続け、思い続けていたので、ナチュラルアートクリニックの御川先生からプラズマ療法のことを知った時に、すぐそのすばらしさを理解でき、行動に移すことができたのです。
この「気づいた時」がポイントです。栞では『気づいた時―それはその事を処理する最好のチャンスである。それをのばせば、次第に条件が悪くなる。事情の最も高潮に達した時、その波動(うごき)が、人の脳に伝わって気がつくようになっている。これは、「気づくとすぐする」という、ほんの日常の、しかし絶対な生活倫理(くらしみち)の実践によって証明せられる。』続く『第1感を働かせよ。これは叡智である。あとで考えたのは堕落(つまらぬ)人間のばか智慧、気がついたら、毛髪1本のすき間もなく、ぐいとつかむ。ここに幸福の天地がまっている。』
なかなかの名言です。つい心配したり、怠け心で後回しにし、チャンスを逃すことがとても多いでしょう。そこで、気づいたらすぐするという「即行」を身につけてチャンスを逃さない訓練があります。
それは、「朝起き」です。「早起き」ではありません。まずは目が覚めたらサッと起きる「朝起き」です。どんなに気づきの感度が鈍い人でも、一日に一度は「目覚め」の瞬間があります。そして、その目覚めは気づきの一種にほかなりません。その目覚めという気づきの一瞬に、どんな起き方をするかは、本人の意志が決めることです。人間の本性は怠惰ですが、ぐずぐずと布団の中に留まらずに、サッと起き上がってみましょう。朝起きは自ずと早起きになります。早起きは三文の得といいますが、それにより一日が充実していきます。目覚めの時の「即行」が身につくように心がければ、日常のさまざまな場面での気づきの感度が高まっていきます。ピンと来て、難を逃れたり、チャンスをつかめる頻度が高まるでしょう。
ただし、即行が単なる思い付きの行動にならないように、平素の行いも正していきましょう。お勧めは、各地域にある地元の倫理法人会で学ぶことです。一度顔を出すだけでも良いです。とにかく、希望や志を抱いて、気づきの感度を高めていけば、通り過ぎようとする縁をつかんでチャンスをものにしていけるでしょう。瞬間、瞬間、至る所に縁や気づきはあります。一日一日を大切に過ごしていきましょう。今まで不遇だとしても、この瞬間からでも変われます。命の確かな瞬間に「あいにく」はありません。今はまたとない瞬間。今日は最良の一日です。今を無二の好機にしてみましょう。
(参)万人幸福の栞、人生の合言葉