日本の現在の平均寿命は男女共に80歳を越えていますが、その内の不健康年数は10歳前後と世界的には異常な状態になっています。
では、なぜこのような状況になっているのか、食生態学者の故西丸震哉氏が挙げていた世界各地の長寿村の条件から考えてみましょう。
- 水・空気の質がよい
- 気候がやや厳しい
- 労働がややきつい
- ストレスが少ない
- 大食ができない(摂取カロリーが少ない)
- 美食ができない(摂取タンパク質が少ない)
- 野菜の摂取量が多い(いも類、海藻類を含む)
現在、当たり前の水や空気が汚染されていて、それが皮膚炎だったり、アレルギーなどの症状を抱える人数が異常に多くなっています。
本来、体質や抵抗力など健康のもとになる部分は、だいたい20歳になるまでに決まるとされています。従って、20歳までに上記のような条件を満たす生活をしていたかどうかで長寿が決まるとされています。
今の80歳代、90歳代のお年寄りが過ごしてきたような生活環境のもとで20歳を迎えることができたなら、今生まれたばかりの赤ちゃんは80歳まで生きられるだろうということです。これはかなり厳しいですね。
西丸氏は「41歳寿命説」の中で「長寿村と正反対の条件がそろった現在の状況のもとで、今年生まれた赤ちゃんが20歳を迎えると、その人たちの半数は41歳までしか生きられない」と衝撃的な説を提唱しました。確かに、現在の環境は先の長寿村の条件とは正反対の環境が日常的になっています。元気に育つには「少しの寒さと食事」と言われていることを思い出すことです。そして、空気の美味しい自然の中で、良い水を飲み、太陽のもとでしっかり体を動かして行きましょう。
ちなみに、西丸震哉氏は世界の秘境を踏破し、“自らテレパシーによって行動する縄文人”を自認している奇人でした。パプアニューギニアの食人種と丸腰で過ごした体験から、現代文明を痛烈に批判し、「野山を歩いていて前方の岩が落ちそうだとテレパシーが知らせる。ヒグマだってこちらが友達です、そこを通り抜けたいのでよろしくと挨拶すれば、知らん顔して通してくれる。オオカミだって視線を合わせ耳の後ろを撫でてやるとゴロッと腹を見せてくる。幽霊との対話も得意中の得意。」とのこと。全てが自然界を駆けめぐり歩き回っての実証的研究の成果でした。
(参)41歳寿命説、「超」寿の条件