私が普段飲みしているお茶にルイボスティーやゴボウ茶があります。今回は、ゴボウ茶のお話しをします。
私の所のゴボウ茶は、知人が自家畑で作ったゴボウから作っているものです。
ゴボウを水にさらすと真っ黒な色が出ますが、アクではありません。これは、ゴボウに含まれる滋養強壮成分の「サポニン」というポリフェノールの一種です。漢方薬の万能薬として有名な朝鮮人参の滋養強壮成分と同様のものです。
根菜類の皮には、土の中の細菌やカビなどの微生物や虫などから身を守らなければなりません。そのため、石鹸の泡と同じ界面活性作用のあるサポニンが細菌やカビの細胞膜を破壊して、防菌・防虫効果を発揮するのです。同時に腸内や血中のコレステロールも吸着して体外に排出するので、ダイエットにもなるのです。
また、ゴボウは三年草です。冬の乾燥した大地の中で春の発芽に向けて水を蓄えなければなりません。そのため「イヌリン」というムコ多糖類の吸水性ポリマーを持っています。おむつや生理用ナプキンの中に入っている白い粉です。血中のイヌリンは、体内の余分な水分を吸着するので、利尿作用があり、むくみを取ってくれます。
ですから、ゴボウを調理するときに、皮をむいて、ささがきにして、水にさらすと、若返りと健康のモトである栄養成分は洗い流され、植物性の食物繊維しか残りません。
そこで、ゴボウのメリットを常に得るのにゴボウ茶は有益です。
ゴボウはたわしで土をよく落とし、皮をむかずにピーラー(皮むき器)で薄いささがきにします。水にさらさずに天日で半日、夏なら2~3時間干します。この間にデンプンが分解されて甘みが出ます。次にフライパンでから煎りします。乾燥させる意味もありますが、焦がさないように茶色くなるまで煎って、焙じ茶のように「焙煎」するのです。余熱を取ってから冷蔵庫に保存しておけば1週間はもちます。急須に入れてお湯で飲んでもいいですし、水出し麦茶のようにして冷やして飲んでも良いです。
ぜひ、ゴボウ茶を楽しんでみて下さい。
(参)乳癌百話