今回は、葉子クリニック院長の内山葉子先生の「おなかのカビが病気の原因だった」より、お腹のカビが知らずに様々なトラブルを引き起こしていて、そのヒントと対処法を簡単にご紹介します。
お腹、つまり、腸の中には腸内細菌が数百兆ほど共生していますが、その中には真菌、いわゆるカビも生息しています。
健康な成人では、そのカビの多くがカンジダ類で、腸内に常在する微生物の1%程度存在しています。健康な時には、それによって症状が起こることはありませんが、何らかの原因で細菌とのバランスがくずれて異常に増殖することがあります。
すると、腸内で炎症を起こして、さまざまな有害物質を発生させたり、免疫のトラブルを起こしたり、低血糖を起こしたりして体調に悪影響を及ぼします。腸の守りを弱くして、リーキーガッド(漏れる腸)症候群を招いて、病原体や毒物が血中、体内に入ることで、さまざまな不調や病気を引き起こしているのです。
「食後、異常にお腹が張る、ガスがたまる」「食べて食べてもおなかがすく」「すぐ甘いものが欲しくなる」「食後異常な眠気が起こる」「頭がボーッとして集中できない」「酔ったようにフワフワする」など。さらに、便秘・下痢、腹痛、慢性的な皮膚のトラブル、頭痛、長引く咳、慢性的な鼻づまり、神経痛、しびれ、マヒ、関節痛、記憶力の低下、倦怠感、抑うつ、肛門や陰部のかゆみ、生理前の不調など、これらの原因は、あなたの「お腹のカビ」かもしれないのです。
そして、上記のような症状があり、次のような事がある場合には、お腹のカビの増殖度合いが大きいと考えられます。
□これまで抗生物質を何度も服用してきた
□発酵食品や砂糖を多く含む食品をたくさん食べてきた
□スイーツやパン、アルコール飲料が大好き、もしくは、とると体調が悪くなる
□低血糖症状(発汗、手足のふるえ、動悸、不安感、脱力感など)の起こることがある
□湿気の多い場所やカビの生えている場所に行くと、調子が悪くなる
□化学物質過敏症がある
カビは全身で多彩な症状を起こしているのですが、なかなかカビが原因とは気付きません。
そして、お腹のカビが増える原因は、抗生物質、ステロイド薬、ホルモン剤、遺伝子組み換え(GMO)食品、甘いもの、カビの生じやすい食品、住環境のカビ等になります。このように、現代の日本には、カビを増やす原因が蔓延しています。
ですから、上記のようなことでお腹のカビを疑ったら、次のようなことでお腹のカビを増やさない・減らすことをしてみましょう。
・甘いものをひかえる
・炭水化物を減らす
・小麦、乳製品をひかえる
・遺伝子組み換え(GMO)食品や添加物を避ける
・質の良いタンパク質や新鮮な無農薬の野菜をとる
・ローテーションを考えて食べる
・カビの生じやすい食品(穀物、コーヒー、ナッツ類、アルコール、チーズ、バナナなど)を避ける
最期に、積極的な対策として、食品やハーブのなかに、天然の抗真菌作用を示すものがあるので、以下のものを活用してみましょう。
・ニンニク ・梅肉エキス ・グレープシードオイル ・ココナッツオイル ・ローズマリー ・グローブ ・シナモン ・オリーブの葉 ・りんご酢 ・エキナセア
そして、アルカリ性のものをとり、ビタミンB6をとり、しっかり水分をとり、便秘をしないようにして行きましょう。
(参)おなかのカビが病気の原因だった