現代の食生活では、ごはんを押しやってパンやパスタ、スイーツが幅を利かせています。
そして、このような高脂肪の「ホルモン異常食」が乳がんの増加になっています。
今回は、管理栄養士の幕内秀夫氏の食事指導における共通原則をご紹介します。
現在、ほとんどの医院・病院での食事指導は至って次のような様です。
「食事はいつもバランスよく摂りましょう」「食事はゆっくり時間をかけて食べましょう」など、もっともなことです。そしてあいまいな感じの内容で、具体性がありません。
本来、食事指導は個人のライフスタイルに合ったものでないと、長続きしません。普段どのような食事をどのくらいとっているのか。専業主婦なのか、仕事をしているのか、どのような家族構成なのか。どのような好みなのか、など知ったうえでないと、その人にふさわしい指導は出来ません。
その際、大切なことは、その人のライフスタイルに合った現実的なアドバイスをするという姿勢です。そして、以下のような誰もが実践すべき「共通の原則」を踏まえて実践できれば、どんなライフスタイル、どんな家族構成の人でも理想の食事ができるはずです。
- 「1日2回」白いごはんを食べる
まずは「食の柱」を変えて、主食であるごはんをしっかり食べることです。パン食では副食は自ずと油の多いものになりがちです。基本の献立を日本の伝統的な食事にすることで、主食のごはんと一緒にみそ汁もしっかり飲みましょう。
- パンの常食をやめる
夜型の生活で夕飯が夜食になっていると、朝は手軽なパンとなってしまいます。
- 「ひらがな食」をメインにする
パンやパスタなどは副食も含めて調理段階で油を多く使います。また、小麦は輸入されたものが多く、農薬や防腐剤などの添加物の問題もあります。カタカナの食事は、友人との会食で楽しむ程度に抑えて下さい。
- スイーツは「食後のあと」だけにする
誰にも甘いものなどの心の栄養も必要です。しかし、スイーツなどの間食はひかえて、きちんと食事をしたうえで、スイーツはあくまで“プラスα”のものとして1日1回程度に抑えましょう。
- 「常備食」をそろえておく
漬物や海苔、梅干しといった日本の伝統的な常備食を利用することで、食事の準備は楽になります。ごはんとみそ汁だけ作っておけば、あとは常備食をテーブルに並べるだけで立派な食事になります。
- 外食は「精製食品」を避ける
「砂糖」「油」「うま味調味料」などの精製食品は「外食舌」にしてしまい、生活習慣病につながる可能性を高めます。
- 「何を食べないほうがよいのか」を考える
農薬、食品添加物、遺伝子組み換え食品、有機塩素化合物などには多くの問題があります。毎日、口にする食品を優先して安全性の高いものにして行きましょう。「何を食べない方が良いのか」という、いかにマイナスを少なくするかがカギになります。
- 「塩分の摂り過ぎ」よりも先に、心配すべきことが他にある!
伝統的な日本食は「塩分」によって成り立っています。塩によって、腐敗する前に発酵させることで保存が効くようにし、1年中、豊かな食生活を送ることが出来たのです。塩分摂り過ぎと注意喚起されるべきものは、スナック菓子やインスタント食品、ラーメンなどです。
(参)乳がん患者の8割は朝、パンを食べている