この寒い時期、朝からの活動をスムーズにするためにいろいろと温かい飲み物を飲まれるかと思います。今回は、シンプルな白湯を飲むことの嬉しい働きについてお伝えします。
白湯は、単に水を温かくして飲むものですが、健康や美容にとてもうれしい効果があります。
基本的に白湯は、一度水を約10分強火で沸騰させて不純物を取り除いた後、50℃程度の温度まで冷ました飲み物です。伝統的な古代インドの治療体系であるアーユルヴェーダでは、白湯は最強の毒出しドリンクと言われています。
アーユルヴェーダの考え方には、風(ヴァータ)、火(ピッタ)、水(カパ)という3つのエネルギーがあり、全てのものがこの3つのエネルギーで成り立っているという考えがあります。白湯は、水を火にかけて沸かすことで、カパ(水)である湯の中にピッタ(火)と気泡が生まれ風(ヴァータ)のエネルギーが加わり、3つの要素がそろうのです。そのため、白湯を飲むことで体内のバランスも整えられると考えられています。
ですから、白湯は最強の毒出しドリンクなのです。飲む量は、1日におよそ800mlから1000mlが良いでしょう。
では、白湯はどんなに嬉しいことが期待出来るのでしょうか。
・消化力が高まる
お腹を温めることにより、胃腸全体が温まり消化力が高まります。冷えて消化力が低下したままだと、栄養の吸収がスムーズにいかないばかりか、胃腸に老廃物が溜まり、便秘や肌荒れなどの原因になります。
・便秘の解消
胃腸が温まって働きが活発になると、老廃物の排出がスムーズになり、体内の余計な物の排出が促され、便秘の解消になります。
・基礎代謝が上がる
身体を動かさなくても生命を維持するために消費されるエネルギーである基礎代謝が、身体を温めるだけで上がります。内臓の温度が1℃上がるだけで、基礎代謝は約10%も上がります。これにより、血行が良くなり、冷え症の改善や脂肪燃焼が高まります。
・デトックス効果
身体が温まると血液やリンパ液の流れが良くなり、老廃物や余分な水分を排出してくれます。また、血液がサラサラになったり、むくみの解消が期待出来ます。
・美肌効果
消化不良は肌のトラブルを引き起こすこともあります。白湯により腸の老廃物の排出が促進され、腸がキレイであれば、肌トラブルの軽減が期待出来ます。また、血行促進により肌全体に必要な栄養素が届けられれば、キメの整った美しい肌が期待出来ます。
・自律神経のバランス力が高まる
私たちの身体の活動において、自律神経のバランスは欠かすことが出来ません。身体が温かいと、交感神経と副交感神経のバランスが上手く働くことでしょう。それにより、ストレスの軽減や睡眠の質の改善も期待出来るでしょう。
・免疫力が高まる
私たちの身体は常に、病原性の微生物や体内で作られるがん細胞の処理に追われています。身体が温まると、これらの処理に関わる免疫の力が増すことが分かっています。
上記のように、白湯を飲むことにより多くの効果が期待出来ます。
冷えた身体を温めるだけでもホッとします。朝の1杯からでも始めてはいかがですか。