現在、日本の平均寿命、男性81.1歳、女性87.1歳から見てみると、50代、60代の死はあまりにも早すぎると言えるでしょう。
今回は、親族や友人を亡くした人を対象に、早死にの原因として心当たりのある兆候や生活習慣についてのアンケート結果から、いわゆる“死の兆候”を見てみましょう。
1位:赤ら顔だった 154票
2位:頭痛に悩んでいた 100票
3位:かつてよりも怒りっぽかった 91票
4位:喜怒哀楽がなかった 87票
5位:手足がしびれると言っていた 67票
6位:胸の痛みを頻繁に訴えていた 66票
7位:顔色が真っ白だった 51票
8位:平坦な道でもつまずいて、転んでいた 39票
まず、「赤ら顔」は東洋医学では「瘀血」と言って、血の流れが滞っていることを示している状態です。血液中にコレステロールや中性脂肪などに加えて、老廃物が溜まって血液がドロドロになっている状態です。こうなってくると、血液中の栄養素が体中に運ばれにくくなり、代償反応として血管が拡張し、顔が赤く見えるようになるのです。一方で、冷え性で血管が収縮して血液の流れが悪くなっても瘀血になります。
このように血液の流れが滞って血行が悪くなった結果が、脳梗塞や心筋梗塞、がんなどです。
血液の流れが悪くなっていると、頭痛や手足のしびれもあるでしょう。また、胸の頻繁な痛みも同様です。胸のあたりや背中が痛い人は、不整脈や狭心症、心筋梗塞、大動脈解離の可能性もあります。
また、脳には運動中枢があるので、脳の血行が悪くなれば脳は萎縮し、運動神経の機能が低下します。脳の萎縮で、情緒の安定が悪くなれば、怒りっぽくなります。また、片足で立てない人は、脳血栓や脳梗塞が起きている可能性が高いとも言われています。
そして、血行が悪くなっている他に、筋力の低下がつまずく理由として挙げられます。
では、早死にしないためには、まずはストレスフルな生活を改めることです。ストレス解消と称して、過度な飲酒や喫煙、寝不足を辞めて生活を整えましょう。
ストレスは、交感神経の緊張を持続させて、心臓や血管、脳などに負担を増大させます。
とにかく生活習慣を整え、食生活を整え、睡眠時間を確保しましょう。そして、適度な運動をして行きましょう。適度に筋肉を鍛えることは、老化のスピードを遅らせます。
筋肉を鍛えると、筋肉細胞からマイオカインというホルモンが分泌されます。マイオカインは血圧やコレステロール、中性脂肪、血糖の数値を下げ、また心臓を強くしてくれます。がんの増殖も抑えるので、少しずつでも筋肉を鍛えて、マイナスな生活習慣をプラスにして行きましょう。
(参)PRESIDENT「50代・60代で早死にした人は、なぜ早死にしたのか?」