ダライ・ラマ14世は言いました。
「人生の目的は幸せになることだ」
病を克服していくための秘訣は、幸せであることです。がんから劇的に寛解した人たちは、愛やよろこび、幸福感の感受性を高めるために「今を生きる」という意識を持つように心がけていました。
人が幸福感と愛を感じている時、その人の体内には、がん細胞を退治する免疫細胞があふれ出ています。
心と心身の関連性は、科学的に明らかにされています。
まず、恐れやストレス、よろこびといった感情は、私たちの脳で湧き上がってきます。そして、それらの感情は脳から様々なホルモンを放出させて、身体の状態をコントロールして行きます。
身体が恐れや不安、ストレスを感じると、ホルモンは細胞に「逃げろ」「闘え」といった指令を出します。そして、身体がよろこびや愛を感じると、ホルモンは細胞に、壊れた細胞の修復や食べ物の消化、感染症の治癒を命じるのです。
そして、大切なことは、この二つのモードは同時に存在できず、相互排他的です。身体は「戦闘・逃走モード」か「治癒モード」のどちらかの状態にしかありません。
したがって、身体を「治癒モード」にするには、身体が「戦闘・逃走モード」にならないようにしなければなりません。
そして、この「治癒モード」の出力を人為的に増やすには、ステレオのボリュームを上げるかのように、愛、よろこび、幸福を感じて生きるようにすることです。
すると、脳内の分泌細胞から身体を治癒させるセロトニン、オキシトシン、ドーパミンなどのホルモンが大量に血中へと放出されます。
これらのホルモンは次のような指令を身体に出すのです。
・血圧や心拍数、コルチゾールの分泌を下げる
・血流を良くする
・呼吸を深くして、細胞に酸素を行き渡らせる
・食べたものをゆっくり消化し、栄養の吸収を良くする
・白血球と赤血球の活動を活発化させ、免疫システムの働きを向上させる
・ナチュラルキラー細胞の活動を促し、がん細胞と闘う免疫システムを強化する
・感染のない状態にする
・がん細胞の有無を精査して、あれば取り除く
このように感情による身体への作用は驚異的です。
楽しくて本気で笑っても、わざと笑っている状態でも同じです。まずは、1日3分でも良いので、恐怖に怯えたり不安になることをやめて、何かをよろこぶ時間を作って見てください。そのうち習慣になるでしょう。
毎日、幸せを感じて生きることは、最高に効果のある薬を服用するのと同じです。
(参)がんが自然に治る生き方