プラズマ療法を開発した田丸滋先生が、スキルス胃ガンで肝臓、肺への転移もあり余命3カ月の状態から、何とかガンの進行を止めたのが「プラズマウォーター」でした。
開発初期のプラズマウォーターは、今の1000分の1程度のレベルにもかかわらず、転移した末期ガンの進行を止め、そのような中でプラズマウォーターのパワーを高めつつ、もう一つの特許技術であるプラズマパルサーを開発して自身のガンを克服したのでした。
ともすると、プラズマ療法のメインが機械であるパルサーにあると思いがちですが、実はそれ以上の能力がもう一つの特許技術であるプラズマウォーターにあるのです。そして、このプラズマウォーターのパワーの源の一つがNO(一酸化窒素)になります。
ちなみに、気体であるNOを水の中に保持する技術は、今まで大資本の世界中の製薬メーカーなどが開発を試みましたが、かなわないものでした。
今回は、このNOの奇跡の多能性について、ノーベル医学・生理学賞受賞者ルイス・J・イグナロの著書「NOでアンチエイジング」からお伝えします。
1998年、NOに関する画期的研究にノーベル医学・生理学賞が授与されたのが始まりでした。この発表のプレリリースには「奇跡の分子」NOが果たす多くの機能が概説されていました。
以下にその抜粋を示します。
① 心臓
アテローム性動脈硬化では、内皮のNO産生能力が低下する。しかし、ニトログリセリン治療によってNOを補給することができる。
② 肺
集中治療患者にNOを吸引させて治療することができる。
③ ガン
白血球は、バクテリア、カビ、寄生虫などの感染源を死滅させるだけでなく、患者を腫瘍から保護するためにもNOを用いている。
NOガスによってアポトーシス(プログラム細胞死)を引き起こすことができるため、科学者は現在、腫瘍の成長阻止にNOが使用できるかどうかをテスト中である。(これに関しては、すでに腫瘍阻止も確認できています。また、プラズマ療法として使われています。)
④ 不能
NOは勃起組織の血管を拡大することによって勃起を開始させる。(すでに、この機序のある勃起不全治療薬〈バイアグラ、シアリス、レビトラ等〉が出来ています。)
⑤ 診断分析
肺や腸でのNO生成を分析することで、炎症性疾患を診断できる。
⑥ 他の機能
NOは嗅覚や違った臭いをかぎ分ける能力にとって重要である。また、記憶力のためにも重要である。
(出所:カロリンスカ研究所ノーベル賞選考委員会)
さらに、NO(一酸化窒素)の特徴と果たしている役割をご紹介します。
NOは、
・寿命はわずか数分の1秒です。
・内皮細胞は、多くの通常疾患から私たちの身体を守ってくれるNOを作り出す心血管系統の中にあるNOの産生工場です。
・血管の内皮細胞だけでなく、神経細胞や白血球でも産生されています。
・プラーク形成やアテローム性動脈硬化になる危険性が低下させます。
・血餅を出来にくくし、心臓発作や脳卒中を起こす危険性を引き下げます。
・血流を制御し、血圧降下にも役立ちます。
・プラークの形成を阻止する重要な役割を果たしています。
・血小板の凝固に干渉し、脳卒中の危険性を低下させます。
・破壊的なフリーラジカルを撃退できる強力な抗酸化物質です。体内のあらゆる天然抗酸化物質の1000倍以上は強力です。
・抗酸化物質の役割を果たす際、酵素や遺伝子と反応して消炎剤として機能します。
・補う機能性食品とNO強化の栄養機能成分(Lアルギニン、Lシトルリン、ビタミンC・E、葉酸)を相乗的に組み合わせることによって、体内のNO産生が徐々に拡大されます。さらに、運動を加えることで、血液の流れを速め、NOを産生する酵素であるNO合成酵素の活動レベルを引き上げ、体内のNO産生量を増大させます。
ここで、飽和脂肪酸、トランス脂肪酸、LDLコレステロール、精製された糖質の多い食事をしていたのでは、体内のNOの産生は低下してしまいます。
一方、良い油(オメガ3)を積極的に摂り、抗酸化力豊富な野菜をしっかり摂ることが、NOの働きを守ってくれます。
以上の実践を通してNOの産生レベルを大幅に引き上げることで、心血管系の疾患リスクを低減して若々しいしなやかな血管を取り戻して行くことができます。
プラズマ療法にて、このようなすばらしいプラズマウォーターを、ぜひ取り入れて行って下さい。