ナチュラル・ハイジーンは、2000年以上前にギリシャの賢人たちが実践していた「自然健康法の理論」を基本としています。
代表的な哲学者、ヒポクラテスは「あなたの食べるものはあなたにとっての薬である」と述べています。
ヒポクラテスやソクラテス、ピタゴラス、アルキメデスたちのライフスタイルと、1830年以来アメリカの医師と学者たちが研究し実践してきた成果を体系化したもので、呼吸法から運動・食事・断食・ストレス解消法にいたるまで、理想の「ライフスタイル」が網羅されています。
現代の文明社会に生きる我々にとって、とりわけ大きな影響を及ぼしている「食生活に関するナチュラル・ハイジーンの考え方」の一部を簡単にご紹介します。
「病気知らずの食生活」として、3つの原則をご紹介します。
[第1原則]何を食べるのか
「命の水を豊富に含む食べ物」を食べること
「命の水を豊富に含む食べ物」とは、新鮮な果物と野菜です。この二つを生のまま丸ごとたっぷり食べることです。
[第2原則]いつ食べるのか
「食べるにふさわしい時間帯」に食べること
人間の体には食事をするにふさわしい時間帯、排泄にふさわしい時間帯、吸収された栄養が体に回り細胞やそのエネルギー源となるに(代謝するのに)ふさわしい時間帯があります。そのサイクルに従ったライフスタイルを守ることが健康への第一歩となります。
【午前4時~正午】排泄の時間
体内の老廃物と食物カスの排出にふさわしい時間
【正午~午後8時】摂取と消化の時間帯
食べることと食べたものの分解・消化にふさわしい時間
【午後8時~午前4時】吸収と利用(代謝)の時間帯
栄養が体に同化するのにふさわしい時間
[第3原則]どのように食べるのか
「正しい組み合わせの原則」に従って食べること
以上の3つの原則、何を・いつ・どのように食べたら良いのかを具体的に説明します。
① 果物を、朝、好きなだけ食べる(朝は果物だけにする)「フルモニ」
人間は、基本的に果食菜食動物です。DNAの配列が人間とわずか2.3%しか違わないとされるチンパンジーの食事が「果物50%、野菜40%、根菜類5%、動物性食品4%以下」であることから、「私たち人間にとって最もふさわしい食習慣とは、果物と野菜中心の食事である」としています。
基本的に、果物は食後のデザートにしたりせず、また高デンプン質野菜や加熱調理したものと合わせたりしないようにしましょう。
② 昼食と夕食は「低脂肪・植物性食品のホールフード」の食事にする
ホールフードとは、未精製・未加工の自然丸ごと食品のことです。
1日の野菜の摂取目標量は、生野菜で450g、温野菜で450g、合計900gです。その他に豆類、全穀類や加熱したデンプン質野菜などで構成します。
③ 動物性食品(肉・魚・卵・乳製品)は原則として食べないか、極力減らす
どうしても食べたい場合は、肉より魚を選び、ごく少量をたっぷりのサラダと合わせてとるようにします。動物性食品は白米などの炭水化物食品とは合わせません。
乳製品は完全にやめることをお勧めします。1日でも早く病気から回復したかったら、動物性食品はとるべきではありません。
④ できるだけ、ローフード・ライフ(生のままの食生活)を守る
加熱すると酵素が失われるばかりか、さまざまな弊害が現れます。ビタミンの多くも破壊され、ミネラルはインオーガニック(無機物)の状態に変わってしまい、体が利用できなくなってしまいます。
⑤ 間食や過食はしない
「食べ物とはお腹が空いたときに適量食べるもの」という考えを強く持って下さい。お腹が空いていないのに、時間が来たからといって無闇に食べるべきではありません。
また、無意識に口にする食物は、あなたの体内の貴重な酵素やエネルギーを浪費させてしまいます。食事と食事の間を十分にあけると、消化器官の仕事がスピードアップして、未消化の物質で体内環境を汚染するようなことがありません。
(参)女性のためのナチュラル・ハイジーン、フィット・フォー・ライフ