今回は10年以上前に学んだ奇跡の言霊療法とも言うべき「ホ・オポノポノ」をお伝えします。
「ホ・オポノポノ」とは、数百年前からハワイに伝わる問題解決の方法のことです。ハワイでは昔から、仲間うちで問題が起きた時には、まとめ役を中心に皆で議論をすることによって人々の心を収め、問題を根本的に解決してきました。その基本となるのは、心の平和を取り戻すためには「命の源」であるディヴィニティ(神聖なる存在)と一体化してインスピレーションを得なければならないというものです。
今回紹介する「ホ・オポノポノ」は、正式には「セルフ・アイデンティティ・スルー・ホ・オポノポノ」と言い、ハワイで人間州宝に認定された伝統医療のスペシャリストである、故モーナ・ナラマク・シメオナ女史が本来の「ホ・オポノポノ」を進化させたものです。
従来は複数の人たちが話し合うことで問題の解決策を探っていましたが、モーナ氏は人に頼るのではなく、改心を通して自らの力でウニヒピリ(潜在意識)を介してアウマクア(超意識)とつながり、問題を解決すべきであると考えたのです。
「ホ・オポノポノ」の素晴らしいところは、メソッドが非常にシンプルで、いつでもどんな時も一人で行うことが出来るということです。人が思うように生きることが出来ないのは、潜在意識の中にある記憶が原因であると考え、この記憶を消去すること(クリーニング)で、ディヴィニティ(神聖なる存在)からのインスピレーションが届き、それに従って生きることで、完璧な状態で物事が起きると説いているのです。
人が思うようにならない原因である潜在意識の中の記憶としては、辛い記憶はトラウマとして、よい記憶は執着となって、私たちが正しい判断をすることの妨げとなっているのです。
そこで記憶を手放し、ゼロになる必要があるのですが、ゼロの状態になることで、自身で知らず知らずのうちに身につけてしまっている固執する心、思い込み、先入観、偏見などの記憶を消去し、その時、初めて本来、自身が持っている能力を発揮することが出来るのです。
「ホ・オポノポノ」では運命の存在を否定していて、あるのは記憶だけです。ですから、人生で起こる全ての出来事は、他人のせいでもなく、潜在意識の中の記憶の再生によるものです。ですから、どのような出来事もネガティブにとらえず、潜在意識からクリーニングをする機会が与えられたのだと考えることが大切なのです。
そして、自身をゼロの状態にすることは、生きて行く上でとても大切なことです。
「相手に変わって欲しい」とか「こんなふうになって欲しい」などと考えることなく、ただクリーニングに集中することです。無心にクリーニングを続ければ、やがてインスピレーションが降りてくることでしょう。長年抱えていたマイナスの記憶が消え、全ての物事を自分の責任において解決しよう、あとは神聖なる存在の判断に任せようと、無重力状態の中で身を横たえているような感覚を覚えることが出来れば、それは、自身が何の執着も期待もない状態、何であろうと自分の軸がぶれず、自分にとって正しいことが起きているという安心感(ゼロの状態)になっている証しです。
すると自ずとバランスが整い、本来の能力を発揮することが出来るようになったり、周りの物事が改善されていったりして行くのです。このことは、ある意味で「することはした、あとはゆだねよう」という心境になったときに大病が消えていたという事例に似ています。
クリーニングのためには、「ありがとう」「ごめんなさい」「許してください」「愛しています」という4つの言葉をただ繰り返すだけです。その時大切なことは、自分のウニヒピリ(潜在意識)と交流を取り続けていくことです。
「改善したい、幸せになりたい」と思うのであれば、まずは、思い込みの原因になってしまっている自身の中の記憶を消去するために、ウニヒピリに語りかけましょう。
例えば、「こうなってしまっているのは私の責任です。ごめんなさい。許してください。あなたを愛しています」と言います。「私の責任」という言葉に特に意味を求める必要はありません。それは罪ではないのです。ただ、自身に起こる全てのことは、自分の責任。後悔をすることも、反省をする必要もありません。
余計なことは考えないで、ひたすらクリーニングを繰り返すことです。
「ホ・オポノポノ」はとてもシンプルですが、実に奥深く、日常の中に取り入れて実践を続ければ、人生観が180度変化を遂げて、あなたの環境が改善されていくでしょう。自然が自ずと応援してくれる生き方に近づくでしょう。
(参)ホ・オポノポノの教え