がん細胞を生み出す”親玉”がん幹細胞とは – プラズマサロン ひだまり庵

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がん細胞を生み出す”親玉”がん幹細胞とは

私たち健康な人でも1日に数千個程度のがん細胞が常に発生しています。しかし、免疫細胞が正常に働いていると、それらが駆除されるため、がんを発症しなくてすむのです。

ではなぜ、健常な人でもがん細胞が毎日大量に作り出されてしまうのかというと、その原因の一つとして「がん幹細胞(Cancer Stem Cells「CSCs」)と呼ばれる概念が注目されています。


通常、長期にわたって活動する人間の組織内では、不足した細胞を補うための「体性幹細胞」と呼ばれる細胞が存在しています。体性幹細胞は2つに分裂する際に、片方が「幹細胞」として保存され、片方が「補充分の細胞」として用いられます。

がん幹細胞では、これに似て、片方が「がん幹細胞」に、もう一方が「がん細胞」として活動を行うことが明らかになっています。

ここで、「幹細胞」についてですが、その最大の特徴は「他の細胞の元となる細胞を生み出すことができる」という点です。つまり幹細胞は傷ついたり、古くなってしまった細胞を入れ替えたりするために、新しい細胞を作り続けているのです。

一方、「がん幹細胞」には「がん細胞を際限なく増殖させる」という大きな特徴があります。そのために、がん細胞が増えすぎて、正常な細胞の機能を侵し、人を死にいたらしめるというわけです。


一般的に「がん細胞」は、各種の化学、生物、物理的な治療に良好な応答性を示すので、取り除くことは比較的容易です。

しかし、その“親玉”である「がん幹細胞」は、各種治療法に対して応答性が低いため、取り除くことが非常に困難なのです。研究では、がん幹細胞はさまざまな臓器で発見されていて、放射線治療や抗ガン剤治療に抵抗する性質があることが明らかになっています。さらに、がん幹細胞には自分が生きていくための環境を探し回り、良い場所に定着するという高い能力があり、原発巣のがん組織よりももっと良い環境を求めて、患者の体内を移動します。

そもそも「がん幹細胞」は消滅しにくい細胞の性質と構造にできています。通常の細胞には悪玉活性酸素を中和する仕組みが備わっていますが、がん細胞には活性酸素を中和する仕組みが脆弱化しています。ところががん幹細胞は、がん組織の大半をしめるがん細胞とは異なり、活性酸素を取り除く巧妙な仕組みがあることが分かっています。

また、がん幹細胞は休眠してしばらくじっとしている休眠性を持っているので、治療により大半の腫瘍組織が消滅できても、何年かすると活性化してより強くなり、新たにがん組織を作り出す、いわゆる「再発・転移の原因になっている」と考えられているのです。

さらに、がん幹細胞は“ニッチ”と呼ばれる微小環境に守られています。この環境には、通常ではがん細胞を攻撃するために集まったリンパ球などを逆に利用し、味方につけています。


このように“親玉”のがん幹細胞はさまざまな手段を用いて生存を続けるのです。

しかし、人間の体にはもともと自然治癒力が備わっているので、免疫力が適切に働いている限り、がん細胞が発生しても、増殖する前に排除されています。ですが、自然治癒力が追いつかなくなったときにがんが発病するのですが、稀にですが大きながんがあっても、いつの間にか消えてしまう症例があります。それは自然治癒力で治っているのかもしれません。

多くの研究者たちが気付いていますが、がんを治すには、免疫力などの体の治癒力の活性化が大事なのです。

がんのアポトーシスを目的に作られたプラズマ療法では、体温を高めて免疫が働きやすい状態にもしてくれます。ぜひ、お試しくださいね。

 

(参)がん・部位別治療事典、がんが逃げ出すエッセンシャル統合医療

2021.03.03[ がんを理解しよう ]

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